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「ワールドフェアトレードデイ」世界中のパートナーを祝福する日

「ワールドフェアトレードデイ」世界中のパートナーを祝福する日

20175月12日

フェアトレードとは、途上国の生産者に対して、公正な価格にて取引を行うことによる、貧困の削減、労働者や農業従事者へ倫理的な待遇の提供、環境的に持続可能な行為の促進を目指す活動のことです。

オイコクレジットはなぜワールドフェアトレードデイを祝福するのでしょうか?
フェアトレードの活動は、オイコクレジットのビジョンとミッションと同じ方向性を持っているからです。
オイコクレジットは91のフェアトレード機関に投資を行っています。世界を公正で持続可能にするビジョンを持った組織(パートナー)に対して支援を行うことに力を注いでおります。

ウルグアイにもフェアトレードを行っているパートナーがあります。そのフェアトレード機関が影響を与えた人々の生活や、達成している素晴らしい仕事について、最近訪問した人による報告を紹介します。

(オイコクレジットクレジット・ジャパン注: 以下、写真家のPauline OpmeerによるOikocreditブログ より)

 

機会の創出:フェアトレードパートナーへの訪問

「夢なんかありません。ただ一日一日を生きていくだけです。」私が将来の夢について尋ねると、ヴァレリアは答えた。それは驚く回答だった。なぜなら、彼女は物理の先生になる勉強をしていると話したばかりだったからだ。どこか遠くの目標というより、先生になりたいという夢が彼女を形成していたといっても過言ではなかったのだ。

そもそもなぜ、我々は人々には夢や目標が必要と考えるのだろうか?幸福や満足いく人生にそれらが必要なのだろうか?
人々が”夢はない”と答える場合、それはつまり食べ物を準備したり、住居を確保したり、生活必需品を入手したりすることに日々もがき苦しんでいることを意味する。生きるために最低限必要なものがそろえば、その時彼らに目標が芽生えるのだろう。だからこそ、我々は彼らに夢について尋ねるのである。
オイコクレジットの一員である我々を鼓舞する夢や目標は何なのだろうか。”CARF”がその答えを持っている。

オイコクレジットの南アメリカのコミュニケーションエキスパートであるヴァージニアジュリーさんの支援を得て、協同組合メンバーへ、くらしや夢についてインタビューを行った。

ManosCARF

まず、Manosと協力組織がいかなる役割を果たしているか説明しよう。Manosはフェアトレード協同組合であり、高品質なウール製品をウルグアイにて生産している。その製品のほとんどは輸出されている。本社と営業部門は首都のモンテビデオにある。各国の協同組合がデザインを考えたりManosが受注したオーダーを受け最終商品を発送する。また、ウールを工程処理し染色を済ませ、布地を織り、セーターやポンチョ等の服を編むこともする。

Fraile MuertoのCARF協同組合はウールを糸に紡ぎ、それを様々な色に染める。

協同組合は11人のメンバーによって構成されている。何人かは家でウールを加工し、残りの人たちは染色を行う。そして最終チェックされたウール製品はモンテビデオに返送されることとなる。

Manosのパトリシア

パトリシア ウールを染め、乾燥させています

誇り高きメンバーたち

ある日、メンバーたちが我々を大きな笑みで迎えてくれた。
我々は同様の境遇にいる5人のメンバーと会話をした。CARFに入る以前、彼女たちは農業労働や掃除手伝いやベビーシッターを行っていた。彼らの夫は会社員であったり、大農場で働いたりと家にいることが少なかった。そのような中、同時期に彼女たちはCARFに加入し、必要な訓練を受け、より良い賃金を得ることが出来た。CARFはベビーシッターなどと兼業できる点で柔軟性が高い。CARFは彼女たちに管理手法やビジネスマネジメント、ソーシャルスキルやチームワークといった必須となるスキルを教えた。彼女たちは自分自身の成長と成果に誇りを持つようになった。
彼女たちはチームで働くが、それぞれ異なる目標を持っていた。

彼女たちの夢

59歳になるジャネット(CARFのディレクター)は、Manosのおかげで多くの夢を達成できたと語る。彼女は職人、ディレクターそしてになることが出来た。また、ウルグアイのあちこちに行くことが出来た。Manosでの業務をこのまま続け、最後まで働き続けたいと考えている。
3人の子供がいるパトリシアは、賃金がいいためウールの染色業務を好んでいる。彼女の23歳になる長男はモンテビデオで帳簿担当者になるべく勉強をしている。21歳の長女は1年後、勉学のために家を出ることになっている。つまり、彼女の家に残るのは9歳の末っ子のみとなる。彼女は、全ての子供に教育を修了させたいと考えている。彼女自身はというと、小さな車を買ってウルグアイ中を旅することが夢である。

ヴァレリアは物理の先生になるために、毎週月曜日と火曜日にMeloにて勉強をしている。これはCARFの柔軟な体制が可能としている。もし物理の先生になったのなら、兼業は困難なためCARFを辞めるつもりだ。「でも私が必要とされているのなら、もちろん手助けします。」と加えた。

49歳になるブランカは4か月前に未亡人となった。彼女は自分の子供たちの人生を見届けること、旅行をしウルグアイについて学ぶことが夢だ。そして、退職するまでManosで働くつもりである。

Manosのブランカ

ブランカ 生産と輸出を担当

夢をかなえる部屋

彼女たちのストーリーは明白だ。Manosとその協同組合は彼女たちの夢をかなえるために働く環境を創出している。その夢とは、Manosでのキャリアであったり、子供たちの教育費を稼ぐことであったり、小さな車で旅をしたり、協同組合以外で働くための準備をしたりすることである。Manosは「機会」を創出しているのだ。
そして明らかなのは、彼女たちは、本当にかなえたい夢は何かということを、自分自身で決めることができている、ということだ。

 

Manosについて

Manosは1968年に設立された非営利フェアトレード組織である。そのミッションは経済的、社会的、文化的な機会を創出することであり、郊外にすむ女性の雇用を彼女たちの故郷にて生み出し、生計を立て、成長することを可能とすることである。Manosの女性たちは、ウールの染色し、服をデザインし編む。それらはローカルマーケットだけでなく、世界的に有名なファッションブランドにも使用されている。Manosは2009年からオイコクレジットのパートナーとなった。WFTOから公式のフェアトレード組織として認められるまでそうかからないだろう。

Manosの最終製品は以下URLで見ることが出来る。
www.manos.com.uy/tienda

※Pauline Opmeerはオランダの写真家で、同じく写真家の夫Wimとともに、2010年から、持続可能な開発、マイクロファイナンス、社会的起業家をテーマに写真やビデオを発表しています。Paulineはオイコクレジットのパートナーやその顧客について、定期的にブログにレポートしてくれています。

(翻訳協力:オイコクレジットジャパン ボランティア 鈴木洋佑)

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