オイコクレジットがニカラグアのアグロフォレストリー企業へ590万ドルの投資を実施
2016年2月8日
世界的なインパクト投資機関であるオイコクレジットは、Cafetalera Nicafrance SA (Nicafrance)に590万米ドルの投資を、Moringa Partnershipとの1330万米ドルの共同投資の一部として実施しました。
Nicafranceはニカラグアのマタガルパで、高品質の認証されたコーヒーや材木の製造に特化したアグロフォレストリー企業です。
Nicafranceは、コーヒー園と天然で貴重な品種の樹木を組み合わせ安定的に収穫するアグロフォレストリー制度の珍しい例です。日陰で栽培されたコーヒーは少量ですが、コーヒー市場でのシェアは成長しています。
今回の共同投資は、Nicafranceの中小規模のコーヒー農家を対象とした「外部契約生産者プログラム(outgrower program)※」の発展を助けます。今回の1700ヘクタールでのプロジェクトは、温暖化の影響を受けている地域の回復を進めます。
外部契約生産者プログラムは、コーヒーさび病の影響を受けた小規模な農園の復興と小規模農家による伐木を安定化させるため、資本と技術支援を提供します。
外部契約生産者プログラムを導入することで、Nicafranceはヨーロッパ・アメリカ・アジアの最高級のコーヒー・ロースターが使用する年間約5000トンの特別コーヒーを生産する集団を形成できます。これにより、Nicafranceにさらなる価値を与え社会的な取組みに貢献出来ます。
オイコクレジットの株式投資部門の副部長のTom Keleherは、「オイコクレジットはNicafranceを投資ポートフォリオの一部に持つことが出来、光栄です。」と述べました。
Keleherは、「Nicafranceは6000の正社員や季節労働者の雇用をつくり、健康管理・交通・住居・教育を労働者とその家族に与え、地域コミュニティに多大なインパクトをもたらしている企業です。」と説明しました。
またKeleherは、「オイコクレジットの590万米ドルの投資により、長期的なパートナーシップが開始しました。同社の理事会の役員として戦略指導やガバナンス経験の共有を行い、農業パートナー企業やサプライヤーとのグローバルなネットワークを活用する機会をもたらしているのです。」と述べました。
Nicafranceが運営する地域は、2012-2013年にさび病の発生によってコーヒーの生産が麻痺し、同産業に依存していた低所得者層の暮らしが脅かされるなど、多大な影響を受けてきました。
1992年にClément Marie Ponçonによって設立されたNicafranceは、大規模な国際的なロースターや優れたコーヒーブランドを供給し、今では中央アメリカの主要なコーヒー農場の一つに成長しています。
Nicafranceの動画もぜひご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=FitoIBVeDcc
(翻訳協力: オイコクレジットジャパン ボランティア 中村裕介)
※外部契約生産者プログラム(outgrower program):企業がその所有農場内で農業労働者を雇うプランテーションのような形ではなく、企業が契約農家を選択し育成していくという方法。近年、IFADや世銀なども、持続的な食糧生産の安定化と小農家の所得向上をともに実現するものとして、注力している。(オイコクレジット・ジャパン注)