オイコクレジットは、社会的投資機関として、次の方針を取っています。
1. 収益性と社会的インパクトの両立
一定の収益を確保しつつ、私達のミッションである貧困削減の達成を重視します。
2. 投融資先の厳格な審査とモニタリング ― ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の適用
投融資先を審査する際には、財務だけでなく社会的業績を厳しくチェックします。武器製造、児童労働、ギャンブル、野生動物取引、違法事業、環境に悪影響のある事業など18の除外対象事業には投資しません。
投融資先の環境・社会・ガバナンスの面での取り組みや業績を把握するため、ESGスコアカードを作成し、投資後も定期的にモニタリングをしています。
3. 投融資先の能力強化も支援
投融資先の商品開発や農業指導など、能力開発にも取り組んでいます。
そして、次の社会的インパクトを追求しています。
A. 女性に金融へのアクセスを
オイコクレジットは、融資を通して厳しい状況にある人々に力を与え、社会正義を進めようと考えています。このため、世界の貧困層の多くを占め、いろいろな点で厳しい状況下にある女性への支援を重視しています。
B. 農村を支援
世界の貧困層の7割が農村部に住み、その多くが厳しい環境のもとで農業に従事しています。農村部や農業の支援は、貧困削減に大きな効果がありますが、容易ではありません。オイコクレジットは、農村部や農業を支援する小規模な組織を、投融資だけでなく技術支援も含めて応援しています。
C. 顧客保護
貧困層が、融資の仕組みや内容をちゃんと理解し、高い金利や無理な取立てなどから守られること、過剰債務に陥らないことはとても重要です。オイコクレジットは、この顧客保護を世界で促進する「スマートキャンペーン」の運営委員として活躍するだけでなく、投融資先の貸付金利が適切かなど顧客保護への取り組みを、重要な審査基準としてチェックし、指導やアドバイスも行っています。
D. より貧しい人々、サービスを必要としている人々への到達
私達の支援が、本当に貧しい人々に届いているのかを知るのはとても大切です。オイコクレジットは、パートナー機関に、顧客の貧困度を測定できるよう指導しています。2014年は73のパートナーが貧困削減の効果を測る「貧困脱出指標(Progress out of Poverty Index, PPI)データを報告しました。これによると、パートナーの顧客の62.6%が1日2米ドルの低所得層ライン以下、25.5%が1日1.25米ドルの貧困ライン以下でした。