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収穫倍増計画!@ウガンダ

収穫倍増計画!@ウガンダ

2015年5月14日

2014年7月、オイコクレジットの社会的業績管理部長である私はウガンダを訪れた。オイコクレジットがウガンダで開始した能力増強プログラムの第一フェーズの成果を確認するためである。なお、このプログラムはスウェーデンの教会の支援を受けている。

2012年の調査では、ウガンダでは小規模だが将来有望な40組の協同組合が金融サービスにアクセスすることが出来ないでいることが分かった。その理由は組織の構造的な脆弱さにあった。具体的には、組織のガバナンス体制、情報管理システム、生産性、マーケティング手法などに問題があった。これらの協同組合のほとんどが農業を営んでおり、多くの農家を抱え、明らかに将来のための金融サービスを必要としていた。そして、これらの協同組合は12~18か月以内に改善計画を達成する可能性を持っていたのである。

2014年にこのプログラムを始めるにあたり、4組の協同組合が選出された。2組合はウガンダの東に、もう2組合は西に位置しており、東に位置する組合はIganga(地域名)のBukawa協同組合、もう一方はBuyamba(地域名)のBugaya協同組合である。それぞれウガンダの首都であるカンパラから150km離れていた。また、西に位置する組合はカムパラから280km離れたKyankwazi(地域名)のTwezimbe協同組合とMityana(地域名)のMyanzi協同組合である。

2015年4月、対象組合のひとつであるBukawa協同組合を訪れる機会があった。協同組合長のBogere Hakimさん、農家代表のHarriet Ngunaさんと協同組合の理事、そしてリボルビングファンド(回転基金、資金を組合員に融資したりして回転させる制度)に参加している120人の農家のうち40人とミーティングを行った。

Bukawa 協同組合の様子

Bukawa 協同組合の様子

Bogereさんは、組合の理事会と経営人の責任を明確化することが協同組合の組織を強化していると、熱く語っていた。

「以前は、私にすべての責任がのしかかっていた。人材採用、生産者との交渉、マーケティング、ネットワーク作りなどです。今日では、協同組合の理事会が機能し、メンバーの参加も積極的だ。理事との定期的なミーティングを開くことで問題や障壁の存在を共有できるし、彼らに支えられていると感じることができる。」

また、ミーティングでは、それぞれの農家がこのプログラムがいかに彼らの生活を改善させたかを話してくれた。その中でも最も重要なインパクトを与えたのが、生産性の向上である。

種や肥料の質の検査、作物の病害制御、育て方、収穫後の扱い等のトレーニングによって、Harrietさんの生産高は1シーズンあたり300%~600%も増加したのだ!

7人の子供を持つLizia Nabulagalaさんは、初めて子供たちの授業料を支払うことが出来たことを話してくれた。以前までは2エーカーの農地からトウモロコシ6袋しか取れなかったが、プログラムを通して、38袋も収穫することができるようになった。また、子供の授業料を払えるようになっただけでなく、新たに2エーカーの土地でも栽培できるようになった。

組合員のLizia Nabulagalaさん

組合員のLizia Nabulagalaさん

次々と、それぞれの農家が成果を発表していった。タバコの収穫が2,3倍にもなったもの、適切な種の巻き方を学んだもの、肥料や農薬の有効的な使用法を身に付けたもの、さらには最終的に自宅の建設の完成に役だったというものもいた。

2014年を通して、Bukawa協同組合は各農家から1.1トンのトウモロコシを集めることが出来た(例年より全体で30.3トンの増加だ!)。理事の一人は誇らしげに話す。「さらに、これらの作物はグレードワン、つまり質も最高なのだ。引き渡しを拒否されたことはない。」同組合はオイコから融資を受け、収集・販売量を年間500トンに増加させたいと願っている。

Harrietさんは語る。「私たちは精神的にも変化してきている。従来、農業は生きるための手段であったが、今日ではビジネスとして成立させるものと認識している。」823人の組合員のうち、60%の組合員も同様の意見だという。

今回、私たちの訪問期間中にも20組の農家が融資を完済し、融資を受けた120組のうち、71組が農業費用の融資をすべて返済することが出来たようだ。彼らは融資を完済したばかりではなく、20,000UGX(約6ドル)の回転基金への追加出資を行い、より多くの農家を支えることにも成功したのだ。

 

今回の訪問について、プログラム調整員のProssy Egibwaさんは振り返る。「コミュニティの食料の安全保障の向上、協同組合の強化、生産性の上昇といった成果があり、この7か月の間毎月、カンパラから3時間もかけて通った価値がありました!」 「全くその通り!」と私も思いました。

プログラム調整員のProssy Egibwaさん

プログラム調整員のProssy Egibwaさん

 

Ging Ledesma
オイコクレジット、社会的業績部長

(翻訳: オイコクレジット・ジャパン ボランティア 鈴木洋祐)

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