持続可能な農業を実現させるためにできること
2015年9月2日
今日、1日2ドル以下で過ごしている人の75%が農業地帯に住み、農業を主な収入源としています。昨今の人口増加や環境変化は、土壌や資源に悪い影響を与えています。オイコクレジットはこれら問題に取り組むために、2014年1月、持続可能な農業を推進する部隊を立ち上げました。
オイコクレジットの南アメリカの北地域ディレクターであるフランク・ルビオは、ペルーのリマにあるその部隊を率いています。ペルーとコートジボワールを基盤にする2人の農業アドバイザーとともに、現地スタッフとの農業ポートフォリオの成長と改善に取り組んでいます。我々は先日にフランクと、彼の役割や持続可能な農業への投資の重要性について話し合いました。
「農業部隊はこちらの業務に取り組まれて2年ほどになりますが、今までで何か達成した成果はありますか?」
―「もっとも大きな成果の一つとして、農業分野が持続性という点だけでなく、将来にとって最も重要なセクターということで、オイコクレジットの柱となったことがあげられます。この部隊を立ち上げるまでは、我々は農業分野におけるパートナーは多くいたものの、戦略、ベスト・プラクティス、情報共有の手段に注力できていませんでした。現在では農業への投資を増加させるため、我々はそれらの点を改善すべくとり組んでいます。」
「農業部隊はオイコクレジットの農業ポートフォリオ増加にどのように役立っていますか?」
―「オイコクレジットが農業を重要・成長分野と位置付けるのであれば、我々はそのポートフォリオの成長と発展を支援することができます。例えば私の同僚であるカリーナ・トレスは、昨年、まだ投資先のパートナーを持っていなかったルワンダの地域で数週間を過ごしました。カリーナは現地スタッフと手を取り合い、新たにコーヒーを栽培する2つのパートナーへの融資を行いました。我々は同様にルワンダにて農業のバリューチェーンへの融資に関する研修を行いました。これは昨年特に注力したものです。」
「オイコクレジットはフェアトレードや有機農業への投資を優先していますか?」
―「はい。フェアトレードと有機農業を支援する機会があれば、我々はこれらに投資しています。例えばペルーでは産業の90%が有機農業です。これらの産品は拡大している市場であるため、特にラテンアメリカでは有機農業への投資を増加させていきたいと考えています。」
「農業事業者への投資によって、どのように低所得者層の力をつけていくのですか?」
―「規模の小さい農家は一般的に金融へのアクセスを持ち合わせていません。しかし、オイコクレジットのからの借入によって、彼らは作物をより良い価格で取引する機会を得ることが出来ます。例えば、生産者協同組合は、我々からの融資によって、作物を集め、価格が高くなるまで貯蔵しておくことが出来ます。これによって小規模な農家は、特にフェアトレードマーケットで販売する場合、価格上昇の恩恵を受けることが出来ます。我々の長期の投資向けローンによって、組合が農業設備や機器を購入し、それによって小規模農家が作物に付加価値をつけるのを助け、そしてその作物を高値で取引できるようになるのです。」
「気候変動は農業事業者に影響を与えていますか?もしそうであれば、オイコクレジットはどのようにその問題に対して取り組んでいるのでしょうか?」
―「気候変動は現在農業において直面している大きなリスクの一つです。ここでいうリスクとは、干ばつ、洪水、気温上昇などによって、結果的に生産物に及ぶ影響すべてです。すでにこの影響はコーヒー葉の腐食という形で確認されています。2012年~2013年の間に腐食により破棄された中央アメリカのコーヒー葉の30%が、上記の影響を受けたものになっています。これに対してオイコクレジットは、より腐食に耐性のある品種の再栽培への特別融資を行っています。」
(翻訳協力: オイコクレジットジャパン ボランティア 鈴木洋佑)